新人看護師の皆さん『失敗』は怖いですか?
「先輩から怒られる」
「患者さんに迷惑をかけてしまった」
当然、『失敗』は怖いですよね。
では、『成功』した時はどうですか?
「失敗しなくてよかった」
「上手くできて、安心した」
こんな感じですか?
さて、この場合どちらが成長すると思いますか?
結論から申しますと、しっかり振り返りをして学びを深めた場合は、『失敗』した方が成長します。
『失敗』は悲しいだけですか?違いますよね。
実は、『失敗』は新人看護師にとって成長につながる嬉しいことなのです。
では、どう対処していけば良いのか、これから話していきましょう。
- 失敗は間違いではない
- 新人看護師にありがちな行動
- 失敗を恐れないことが大切
- 失敗を成功にかえるマインド〜未来にフォーカスを当てる〜
私も失敗は怖かった
私が新人看護師の時、気をつけていたことの中に『失敗しても挑戦する』ということがありました。
このマインドに至ったのは、私が学生の頃に遡ります。
私は基本的に何かに挑戦したり、誰かの前で何かをするということが非常に苦手でした。人前で何か聞かれたりすると緊張して何もしゃべれませんでした。
しかし、私が通っていた看護学校はかなり指導が厳しく(本当に厳しく今でもあの時代に戻りたいとは全く思えません)、熱量のある先生が多数いました。
ある先生の授業では、「やってみよう」と何かに挑戦することが多く、失敗してもよいから挑戦すると褒めてもらえました。
今思い返せば、その繰り返しがあって『失敗しても挑戦をする』、『挑戦して失敗してもダメではない』と言うマインドが身についたのかなと思います。
でも、今からこのマインドを身につけるためにはどうすればよいでしょうか?これから少しずつ解説していきます。
きっとみんなはこんな感じ
では実際の場面を考えてみましょう。
じゃぁ、誰かこの検査出しやってみる?
(あれ、この検査の勉強まだしてない)
(みんな勉強してるのかな……)
あれ?誰かやらないの?
えっと……。
(周囲をきょろきょろ見る)
この時、あなたはこんな行動をとっていませんか?
おそらく、多くの人は顔を見合わせて、他の人が手をあげるのを待っているのではないかなと思います。
いないの。じゃぁ私行っちゃうからね。
あぁ……。
はぁ。
(スタスタスタスタ)
あらら。行ってしまいましたね。
これは新人看護師が『失敗するのが怖い』と思った証です。
看護師は、患者さんの治療だけでなく侵襲のある処置に関わる仕事であるため、失敗は患者さんの生命に影響及ぼす可能性があります。
そう考えると失敗が怖くなるのは当たり前です。
しかし、新人看護師の時は頼りになる先輩が付いています。
人は失敗すればするほど、そしてそこから学べば学ぶほど成長できます。
ここまで聞いて、あなたはどうしていきたいと思いましたか?
失敗についてはエジソンから学ぶ
本題に入る前に、私がよく失敗について話す時はこの方に登場していただいています。
それがトーマス・エジソンさんです。みなさんもご存知の発明王です。
さて、そのエジソンからなにが学べるのでしょうか?
それは『失敗に対する考え方』です。
エジソンも生前、数えきれないくらい失敗の連続だったそうです。
でも失敗にめげず、挑戦を繰り返したことで、成功を導くことができたそうです。
そのマインドはどのようなものなのでしょうか?
有名な話として、エジソンは実験を繰り返してもなかなか電球のフィラメントがうまく作れませんでした。しかし、失敗しても落ち込んだりはしなかったそうです。
逆に「うまくいかない方法をまた1つ見つけることができた」と捉えています。
失敗がダメなのではなく、失敗という成功をまた1つ積み上げたと言う考え方でした。他には下記のようなことを言っていたそうです。
- 失敗なんかしちゃいない。上手くいかない方法を700通り見つけただけだ
- 失敗すればするほど、我々は成功に近づいている
- 成功する人は“思い通りにいかないことが起こるのは当たり前だ”と分かって挑戦している
失敗を失敗とせずに、なぜダメだったのか考える材料を手に入れたと思える心が大切です。
看護の世界でも同じです。
- 患者さんの想いに答えられなかった。
- 採血がうまくできなかった。
- 清拭で寒い思いをさせてしまった。
- 業務が全く回らず、先輩に迷惑をかけてしまった。
様々な場面でうまくいかないことは、必ずあります。
でもそれは、エジソンと同じ行動した証、あなたが真剣に挑戦した証なのです。
必ず成功に近づいています。
失敗の学び方
先ほど、失敗に対するマインドについて話をしました。
もう一つ大切な視点として、『行動した結果をありのまま受け入れて行動変容する』ことが大事です。
採血練習してきたけど、うまくいかなかったね。
はい。私ダメダメですね。
そんなことないよ。次はどうしたらいいと思う?
私、才能ないんです。
さて、これでは新人看護師の成長は見込めるでしょうか?
多くの人が陥ってしまう受け止め方として、「自分はダメなんだ」、「才能がない」、「看護師に向いてない」と結果をマイナスに捉えてしまいます。
しかし、これでは何も前に進めませんね。
この時はこういう風に受け止め方を変化しましょう。
採血練習してきたけど、うまくいかなかったね。
はい。もう少し業務を整理して落ち着いて患者さんのところに行けたら少し違ったかもしれません。
そうだね。朝は忙しいから焦ってしまうけど、みんなで声かけあいながら業務生理できれば、ゆっくり時間取れて一回でできたかもね。
次はそうしてみようか。
さて、この二つの事例で、何が違うと思いますか?
答えは、新人看護師が「過去を見ているのか」、「未来をみているのか」ということです。
自分が失敗した体験を真摯に受け止め、未来にフォーカスして考えることで、将来のあなたの姿は1回りも2回りも違ってくると思います。
まとめ
最後にもう一度確認します。
成功する要素は
- 失敗を恐れずに行動すること
- ありのままを受け入れて行動変容すること
この2つです
なので、このことを意識して、新人看護師としてぐんぐん成長していってください。
『本当の失敗は、何も行動をしないことです』
陰ながら応援しています。
新人看護師は最初から成功しようと思わなくていいのです!
失敗を恐れて消極的になるより、まずはやってみることを心がけてみてください。
先ほども言ったように、行動することが大事なのです。
行動しないと何も学ぶこともできません。